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CRYSTAR -クライスタ- 感想/レビュー

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“その涙……美しいなぁ……他者を憐れむ涙――この世で最も尊い液体だ……” (某作より)


・CRYSTAR -クライスタ- 公式アートブック レビュー


前書き:


結論としては、割と人を選ぶ作風ですが、シナリオに主眼を置くなら筆者が想定する百合好きにもお薦めです。

狂気、依存や執着といった要素を多く含み、恋愛的な感情を抱いているキャラが見当たらない為、
百合作品として見なすかどうかは人それぞれでしょう。

大げさな表現ですが、闇の深さは神話の領域に達していると言っても過言ではありません。
百合ADVゲームのバッドエンディングとは比較にならない程の深淵を覗くことが出来るでしょう。
ですが、温かい想いも決して少なくはないので、身構える必要はありません。

百合的に問題となりそうな点は、発売前から公表されている通り、仲間の一人に男性の恋人がいたという点です。
とは言え、基本的には単に可愛い女の子が好きなだけという感じで、年齢も二十代なのでさして問題ではないでしょう。


スタッフインタビューでも既に語られている通り、本作はシナリオがメインです。
また、開発期間も長くはないとのことです。故に、ゲーム部分を槍玉に挙げるべきではありません。
初心者でも楽しめるように配慮なされたそうです。

アクション部分に関するプレイヤーの反応は、制作および製作側も当然予想していた通りでしょう。
広報において、シナリオの魅力はネタバレ無しにはほとんど伝えられません。
故に、本作ではアクションの部分を主にセールスポイントに据えるしかありません。
ここで作品と、アクションを重視するプレイヤーとの間にミスマッチが生じ、必然的に憎しみが芽生えるのです。


ゲーム部分の良いところは、シンプルで無駄が無いという点です。ロード時間も非常に短い。
良くないところは、シンプル過ぎて単調である点です。特に中盤までは。

筆者および筆者が想定するプレイヤーの情報処理速度をかなり下回っていて割と退屈。
バトルフィールド自体も狭くて窮屈。アクションの硬直も割と長く、爽快感がほとんどありません。敵の種類も少ない。
マップは単調であるのはいいとしても、無駄に迷路地味ていてプレイ時間の水増しが目立ちます。
昨今のアクションゲームや狩りゲームに慣れている人々にとっては、満足することはおよそ無いでしょう。
(追記:2018/11/07 アップデートでかなり解消されました)

とは言え、アクションゲーム部分の時間的分量が半分程度で、
ADVゲームのオマケだったらおよそ100点を与えられる水準です。
難易度を下げれば時間は減りますが、それでは茶番になってしまいます。
登場人物(主に主人公)の立ち向かう困難をプレイヤーが共有することで、感情移入(投影)が強化されます。
それによって、より強いカタルシスが得られるようになるのです。

個人的には、主人公がレベル40を迎えた終盤からは、技や装備が強力で退屈しませんでした。
ちなみに双剣を使う子はレベル30で強い技を覚えてくれます。

繰り返しますが、シナリオがメインとは言え、このゲーム部分が感情移入を促す装置である為、
プレイせずにプレイ動画だけを見てもあまり意味がありません。

最初の十五時間ほどは、チェスで言えばオープニングに過ぎません。
駒を自在に動かせるミドルゲームに入ってから本作の本領が発揮されます。
感情移入やゲーム性といった点でも、そこを迎えてからはプレイ意欲を維持出来ることでしょう。

それと、淀んだ心を犬に癒してもらうことをお薦めします。

辺獄から帰ってくる度にセレマをモフりましょう。ちなみにセレマは女の子です。


以下、「攻略のコツ」、「システムについて」以外はネタバレ注意。

百合的な場面を下部に抜粋しておきました。




百合的な面とシナリオについて:


ここでは百合的な面でのネタバレを最小限にします。「感想」の項で、より主観的に詳述します。

主人公である零ちゃんにキケンな矢印が沢山向かっています。

小衣さん、フェレスちゃんにみらいちゃんと、歪んだ好意が多いです。
小衣さんは千と零ちゃんで百合妄想までしていますし、その点で思わず自己投影してしまいそうでした。

気のせいか某白薔薇さまを思わせるシーンなどもあり、少し懐かしかったです。

ほっぺた止まりとはいえ、キスがあったのも良い点です。

777は素直な好意を零ちゃんに向けてくれます。


シナリオについて。

主要キャラを少なくすることで、感情移入が分散しないようになっています。

幽鬼の姫とアナムネシスでミスリードを誘っていました。
記憶の欠損などの設定と“あの人”という言葉で、上手いこと手の平で踊らされました。

先が読める展開という指摘もありましたが、シナリオを進めていく内に意図的なものであることが分かってきます。
そういった構成にした理由は今一つ分かりませんでしたが。
別キャラに見えても声が同じで同一人物だと判りますし、立ち絵の表情でも色々と判ってしまいます。

メフィスがアナムネシスを演じて、千に小衣に対して復讐するように仕向けましたが、そこに少し違和感を覚えました、
本物の記憶を千に見せたという台詞もありましたが、いずれにせよ想真が千に復讐をさせようとする事に対して
千がほとんど疑問に思わなかったのが不思議でした。筆者の見落としがあったのかも知れませんが。

それら以外はおよそ完璧な仕上がりでした。
重層構造になっているシナリオ構成はADVゲーム的な良さがあります。

最後にみらいちゃんが行ってしまいますが、本人が口にした通り、
アレセイアの記憶の中で零ちゃんからの愛を何度も味わって満足しているそうですので、あれで十分でしょう。
時間はそれほど長くはなかったかも知れませんが、何度も命を賭して自分の為に文字通り必死に戦ってくれた姉の姿を見て、
愛する喜びだけでなく愛される喜びを心の底から感じたことでしょう。
納得出来ない方がいたとしてもそれはそれで良いです。幸福は他人が決めるものではないのですから。




攻略のコツ:


ザコ戦は、バトルフィールドの外から遠距離攻撃でチマチマと削らないで、
ダメージ覚悟で突っ込んでいきましょう。遠隔攻撃を使ってくる敵から処理するのが基本です。
覚醒ゲージが溜まったら、ザコ相手でもガンガン解放して使っていきましょう。
敵を一体だけ残して、SPの回復に用るのが肝要です。

基本的にボス戦の前に回復アイテムが買えるので、温存は不要です。
レベルにもよりますが、攻撃力と防御力を一時的に上げるアイテムなどを使えば、まず負けることは無いでしょう。

断末魔を浄化して装備を得る際は、セーブをしておけば満足いくまでやり直しができます。
スロットを二つ備えた物が出るまで繰り返すといいでしょう。
と言うのも、ボスの一部はプレイヤーの技量で何とかするのではなく、力押しで倒すことになるからです。
(追記:2018/11/07 アップデートによって、プレイヤーの技量が割と反映されるようになりました)

最高の装備は、「狭間の街」任意シレンⅣやサブエピソードでボスを倒すことで手に入ります。

ハードでのクリア時間はおよそ35時間前後になると思われます。




システムについて:


日記を読むことでシナリオのお復習いが出来るのは良いですね。

死者回想録では、さりげに伏線が張ってあったりするのも気が利いています。

ユーザーインターフェースとしては、文字が小さくて少々読みにくかったです。
ですがセリフ部分は十分な大きさでしたので、それほど問題ではありません。
誤字脱字が無い百合ゲーム作品は初めてかもしれません。地味に凄いです。

装備の強化についてですが、無駄が無いので助かりました。
素材も買うことが出来るので、わざわざ収集に手間を掛けずに済みました。

モーションの種類が少なく、重要なイベントシーンにおいて演出に欠ける傾向がありました。
予算の問題もあったとは思いますが、優れたムービーが挿入されていればプレイヤーの感情を
より強く突き動かすことが出来ていたはずです。


バトル部分について。

空中でキャラを交代して攻撃が継続出来ると思っていたので、少々肩透かしでした。
ガードキャンセルや回避キャンセルも出来ず、ガード受身無い為、硬直してる間は暇でした。
覚醒して守護者が出てくると敵の攻撃が見えなくなりがちで、少々厄介。
(追記:2018/11/07 硬直に関してはだいぶ緩和されました)

ですが、零ちゃんが「超究武神覇斬」的な技を覚えるのは衝撃が走りました。

あれはすごく気持ち良かったです。一直線状に敵を並べた時に決まると楽しいですね。
足を止めるリスクに見合うリターンがありますから、

この技を狙っている時がアクション部分としては一番面白かったです。




要望:


システム面による感情移入の強化はゲームに任せて、アニメ化して脚本と演出だけを楽しめるようにするのも良いかも知れません。
1クールでは6+2+2+2+1=13話という構成になると思いますが、どう考えても尺が足りないので
2クールで10+4+4+4+2=24話くらいで構成すればキレイに収まるでしょう。
脚本は本作ライターが一人で全話を担当する以外考えられません。無論、プロデューサーの監修付きで。
もし他に人材が必要なら、シャフトに縁があってバトルも描けて百合好きなあの脚本家が理想です。
たしか爆発に拘りのある幽鬼がいましたし、その点でもうってつけです。

同社の別作品のようにアニメ化してから完全版的なものを出せば、最高にえんじょいでえきさいてぃんぐです。
(本作が不完全という意味ではありませんが、まだやれそうな事はあるような気がします)
海外展開も行って、本作を世界中の人に知ってもらいたいですね。

とりあえずはサウンドトラックの発売をお願いします。設定資料も欲しいところです。

次回作では、恋愛的なニュアンスが感じられるカップリングがあると嬉しいです。




感想:


みらいちゃんきらっきらだよぉ~。killer killer……?流石ブルバキサークルの姫。その愛の強さは信仰に値しますね。
もしフェレスちゃんが零ちゃんを味見していたら、みらいちゃんに消されたかも知れません。
お姉ちゃんに会いたい一心でヨミガエリに成功したのも凄いです。あの「あは☆」って感じの声が良いです。
みらいちゃんのお部屋はどうなっているのでしょうか?零ちゃんの写真がいっぱいありそうな気がします。
みらいちゃんのお姉ちゃんフォルダは凄いことになっていそうです。何万枚という写真が保存されていそうです。
Photoshopで違和感なく他の人を写真から消すのが上手そうな気がします。

罪悪感があったとはいえ、帰宅部幽霊部員の引きこもりで体力のない零ちゃんが
みらいちゃんの為に戦う姿は素敵でした。やさぐ零ちゃんも今となっては良い思い出です。
「方法はまずかったが、純真さは素敵だった」と千が口にした通りです。

ポテトイーター零ちゃん……思わずゴッホの絵画に零ちゃんを描き加えたくなります。(ちなみにその絵画は検索して知りました)
落ち込んだ零ちゃんを元気づけようと、ポテトのコスプレを披露する小衣さんの姿が思わず脳裏に浮かびました。
小衣さんが零ちゃんに抱きついたりしてると777が便乗してくるのが微笑ましかったです。
きっと裏ではみらいちゃんがすごい表情で一部始終を見ていたに違いありません。

歪んだ好意を回避する零ちゃんが妙にツボに入ります。

バトルでは千を使うことが多かったこともあり、彼女の側に立って物事を見ていました。
悪魔に惑わされた時であっても、ギリギリまで感情に支配されずに、
乗りかかった船だと言わんばかりに力を貸す姿勢と公正さは尊敬に値します。
死者回想録などから推測される通り、千とみらいちゃんが異母姉妹という説は本当でしょうか?
可能な限り公正である千と、徹頭徹尾迷いなく自分の想いを貫くみらいちゃんは相補的な関係にあると言えます。
もし完全版のようなものを出すとしたら、このあたりをクロースアップしてみるとアイロニーが強調されて面白くなりそうです。
それと、ナチュラルに「純真さは素敵だった」とか言っちゃう辺り、女の子にモテるのも納得です。
ポテト丸ごとラーメンを零ちゃんと一緒に食べに行く約束はどうなったんでしょうね。

久遠が最後に見せた笑顔が印象に残っています。
みらいちゃんとは別の姉妹の形を体現しているので、お互いの存在を引き立たせあっていますね。

777のおかげで暗くなり過ぎずに助かりました。「ただいまおかけになった電話番号は……777だヨ!」とか
「777が3倍活躍するヨ! 2331だヨ!」とかも、思わずクスリときました。「必殺777サーチ!」とか「777ビーム!」とかも良いです。
真っ直ぐな好意を向けてくれるので、一番親しみを抱くのは777ですね。「777もぎゅっとしてー!」とか可愛過ぎます。
777がいてくれると、そこがどこであっても遊園地にいるような気分になれます。
777が零ちゃんを好きになった理由を知った上で、もう一度最初のエンディングを迎えると胸が張り裂けそうになります。




百合的な場面の抜粋:


以下のスクリーンショットでは、ところどころ抜けがあります。
ですので話が噛み合わないことも多々あるでしょう。また、直接は百合に関係無いシーンもいくつか含まれます。

このセリフを聞いて、777がいてくれて良かったなぁとしみじみ思います。もちろん久遠もです。
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<零と千>

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<千と小衣>

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<零とフェレス> 挙げようか少し迷いましたが、とりあえず挙げておきます。


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<零と久遠>
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<零と小衣>
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<零と777>
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<零とみらい>
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